こんにちは!Balboa studioスタッフの近藤です。
歯科医院の開業を検討中の方に向けて、歯科医院の空間をデザインする際のポイントを紹介します。
歯科の患者さんは治療時の痛みに対する不安が他の診療科と比べて強いといわれています。
そのため、患者が安心して居られるようなホリスティックな空間の歯科医院にするように心がけましょう。
ホリスティックとは「癒し」「健康」「バランス」といった全体的に安心を意味する言葉です。
そしてホリスティック空間とは、人がその空間にいるだけで心も体も癒される空間です。
そんなホリスティックな空間をつくるためのコツを5つ紹介します。
1つ目は自然の光や風を取り入れることです。
日光に当たると脳内に幸せホルモンと呼ばれるセロトニンという物質が分泌されて、ストレス解消や幸せを感じやすくなります。
また風とともに新鮮な空気を取り入れることで自然と呼吸が深くなり、頭がすっきりします。
2つ目はインテリアに自然素材のものを取り入れることです。
無機質で冷たいスチールや金属などの素材のものが部屋に多いと、部屋全体が冷たく感じてしまいます。
有機素材である自然素材のものを使うことで、部屋全体があたたかい印象になり癒されるでしょう。
3つ目は観葉植物をインテリアに取り入れることです。
人は自然に触れるとコルチゾールのレベルが下がったり、血圧、心拍数、ストレスに対する過剰な神経反応が低下したという研究結果があります。
観葉植物を取り入れることで、この効果を期待できます。
4つ目はインテリアにいろいろな形・色を取り入れることです。
形や色にはそれぞれが持つ力や影響力があります。
円形のような曲線があると穏やかで優しい気持ちにさせてくれますし、また四角という形状は安心感を与えてくれるでしょう。
色に関してですが、ホリスティックな空間を作る際にアースカラーをベースに取り入れてみると良いです。
このアースカラーは空や大地、海、植物をイメージした地球の色で、リラックスしやすい色彩といわれています。
緊張する方が多い歯科医院でおすすめのカラーを3つ紹介します。
おすすめカラー1つ目は、気持ちを落ち着かせてくれる青です。
落ち着いた印象があることから、興奮状態の精神を押さえる「鎮静効果」を期待できます。
おすすめカラー2つ目は、緊張を和らげてくれる緑色です。
自然的なイメージを想起させる緑は、安らぎ・癒し・穏やかさを与えてくれます。
おすすめカラー3つ目は大地や木のイメージを喚起させる茶色です。
茶色は安心感と気持ちを落ち着かせる効果をもたらしてくれる色です。
安定感や優しく包み込んでくれる包容力を感じられるでしょう。
子供を連れてくる親御さんのためにキッズコーナーを設置しておくと良いでしょう。
キッズコーナーがあれば、歯科医院に来る際に家族やベビーシッターに預ける必要がなく、小さいお子さんがいる親でも気軽に来店ができます。
また子供連れの家族は子どもの意見が優先されやすい傾向にあります。
子どもにまた来たい場所と思わせることで、その家族をリピーターにすることができるでしょう。
歯科医院の店舗デザインで気を付けるべきポイントを最後に紹介します。
デザインを設計する際に土足か履き替えかを事前に決めておきましょう。
土足は靴を脱ぐ手間がなく入り口からすぐに受付に向かうことができます。
しかし、土足は泥などの汚れを院内に持ち込んでしまうために待合室だけでなく治療室も汚してしまうかもしれません。
一方入口に人が集中したり、土間を作るために床の位置を一段高くすることでケガ人が出やすくなったりするデメリットはあるが、スリッパに履き替える方が院内の衛生を保ちやすいといえます。
土足とスリッパの履き替えでそれぞれメリットとデメリットがあるので、想定しているターゲットのことを考えてどちらが利用しやすいのかを考えると良いでしょう。
歯科医院では治療に使用した器具を破棄する場合と、消毒して再度使用する場合とがありますよね。
消毒をしたり洗浄したりする場合は流しが必要になるので、歯科医院では作業台と流しがあるキッチンのような作業場を設けているところも多いです。
その作業場では物音がしますし、衛生的なことを気にされる方もいるかもしれないので設置場所に気を配るようにしましょう。
壁で完全に区切るとその分工事費がかかってしまうので、視界に入らないように治療台の頭を置く方に作業場を設けるという方法もあります。
当記事では歯科医院の開業を考えている方に向けて店舗デザインを考える際のポイントを紹介しました。
お客さんが安心して居られるようなホリスティックな空間をつくったほうが良いという事、お客さんが来やすいようにキッズスペースを設けた方が良いという事を紹介しました。
歯科医院の開業を検討中の方の参考になれば幸いです。