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2023.06.30
住宅ローンの借りすぎに注意しましょう
知人の同僚が念願の新築を果たしたとか
愛知県名古屋市で自然素材の家づくりをしている地域密着工務店
ナンバー1バルボア・スタジオの中尾です。ただ、借入可能額の上限まで利用した家づくりな上、
雇用形態などの不安な点があるため、
新築経験がある知人は心配でならないそうです。
「何度か忠告したんだけど…」
と詳細を教えてくれましたが、聞いた私も心配になりました…。
■返済負担率
ローンの年間返済額を年収で割ると、
年収に占める年間ローン返済額の
割合がわかります。
これを「返済負担率」といいます。
ちなみに、住宅金融支援機構の
「住宅ローン利用者調査(2022年4月調査)」によると、
いずれの金利タイプ
(変動型、固定期間選択型、全期間固定)でも、
年間負担率「15%超20%以内」の
利用割合が最も多いそうです。
■「基準内=安全」は誤り
返済負担率の基準は金融機関によって異なりますが、
例えばフラット35の場合、総返済負担率の基準を
・年収400万円以下・・・30%以下
・年収400万円以上・・・35%以下
と設定しています。
マイカーローンなど、
住宅ローン以外の借り入れが多いほど、
住宅ローンの借入可能額は少なくなります。
家づくりの予算を増やすため、
「基準内なら上限まで借りても返せるだろう」
と判断する方もいるようですが、
借りた分だけ返済額は増えます。
場合によっては、
返済に追われて
普段の生活を楽しむ余裕を失ったり、
教育費や老後の資金の貯蓄が
困難になることがあります。
■返済可能額
「家賃と同じくらいの返済額で新築できる」
との広告を見かけることがあります。
しかし、実際は
固定資産税やメンテナンス費用の
積み立ても必要なので、
家賃相当の返済額だと、
今の暮らしより家計は厳しくなります。
たとえ年収が同じでも、
安全に返済できる金額は世帯によって異なります。
「返済負担率25%以内」を目安とする考え方もありますが、
それはあくまでも一般論です。
まずは家計簿で収支を把握し、
無理の無い返済可能額を見極めましょう。