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2021.09.30
隣家との雨水トラブル
スタッフ宅の周辺では、多くの住まいが
道路と敷地の段差解消のためにカーステップを設置しています
愛知県名古屋市で自然素材の家づくりをしている地域密着工務店
ナンバー1サイトウホームスタッフの中尾です。しかし、自治体によっては、
・自転車や歩行者の転倒を招くなど、交通の妨げになる
・雨天時の排水を阻害する
といった理由で設置を控えるよう呼びかけています。
このような事情を知り、正しく設置していても、
隣家が誤った設置をしている場合、
その被害がこちらまで及ぶことがあります。
そこで今日は、隣家との雨水トラブルについてお話しします。
■自然な流れはOKですが
民法では、『土地の所有者は、隣地から自然に流れてくる
水の流れを妨げることはできない』としています。
また、雨水を直接隣地に注ぐような構造の屋根や雨樋などの
工作物を設けてはならないことも、民法で定められています。
■雨水トラブルの事例
・隣家の雨水ますを防いでいるカーステップが排水を妨げるだけでなく、
大雨のたびに道路に流されて通行を妨げている
・隣家が落ち葉管理をしないため、雨水ますが詰まりやすい
・隣家からの雨水が原因で床下に水が溜まった
・隣家に排水設備も排水のための勾配もないため、
雨が降るたびに自宅の敷地に流れてくる
■大雨の日は絶好の観察日和
隣家が水の自然な流れを妨げている場合や、
雨樋や屋根から流れる雨水を隣地に流れ込むように設置している場合、
状況の改善や補修費用などの損害賠償を求めることができます。
話し合いに応じないようなら、裁判所に調停を申し立てることもできます。
とはいえ、できるなら土地を購入する前に状況を知りたいですよね。
そこでお勧めしたいのが、大雨の日の土地観察です。
・土質や水はけ
・隣家からの雨水の流れ
・隣接する道路の状況
などを購入前に把握できれば対策ができます。
梅雨以降は、ゲリラ豪雨や台風などで大雨の機会が増えます。
隣家との雨水トラブルを防ぐため、観察してみませんか?
■雨樋の草
築30年は経ったと思われる近所の家の雨樋には、
草丈20cm程の雑草がびっしりと生えています。
そのため、傘を差して隣接する道路を歩くと、
雨粒が「ボトボトッ」という不自然な音を立てて傘に当たります。
もし、そこに道路ではなく自宅があったら…。
雨が降るたびにストレスを感じそうですね。