-
2021.04.22
危ないブロック塀と相談先
ブロック塀の倒壊により尊い命が奪われました。
愛知県名古屋市で自然素材の家づくりをしている地域密着工務店
ナンバー1サイトウホームスタッフの中尾です。敷地の境界線に個人が単独でブロック塀を設置する場合、
自治体などに届ける必要はありません。
また、低価格をセールスポイントにしている業者の中には、
コストカットのために基準を満たさない塀を
手掛けているものもいると聞きます。
私たちの周囲に危ないブロック塀が潜んでいる確率は
ゼロではありません。
危ないブロック塀とはどんなものでしょう。
不安に感じたら誰に相談すれば良いのでしょう。
良く見かける塀だからこそ、色々と気になります。
■目安は30年。ですが…
ブロック塀の寿命の目安は30年です。しかし、
・設計基準を満たしていない
・地盤が弱い
・植栽の根が基礎部分に負荷を与えている
・交通量が多い
など、様々な原因で経年劣化が早まることがあります。
すでに、傾き、ぐらつき、ひび割れ等の症状があるなら
耐震性は弱まっていると考えてよいでしょう。
また、
・土留めとして設置されている
・鉄筋の配置が不適切である
・透かしブロックが多用されている
・元々あった塀の上に継ぎ足しされている
といったものは、完成時点で強度に問題があります。
経年劣化と共に、さらに強度は弱まります。
■施工と管理は有資格者に
ブロック塀は、建築基準法施行令第62条の8、
平成12年建設省告示第1355号において
高さや厚さ、基礎部分や鉄筋のことなど、
最小限守らなければならないことが定められています。
それを理解し、安全な施工や管理を行えるのは
・ブロック建築技能士
・コンクリートブロック工事士
・建築施工管理技士
など、専門資格を持つ技能者です。
■相談先は?
『一般的な相談』については、
各自治体の建築指導課などが対応しています。
また、『塀の個別診断』や『施工業者探し』の場合、
住んでいる地域の
日本エクステリア建設業協会、
建築事務所協会、コンクリートブロック工業組合、
建設業協会などの法人に相談すると良いでしょう。
■事故が起きた場合、責任は占有者に
民法には、
「土地の工作物(ブロック塀など)の設置又は保存に瑕疵があり、
他人に損害を生じたとき、その工作物の占有者は、
被害者に対してその損害賠償の責任を負う。」
と規定されています。
事故を起こさないためには、正しい方法で施工し、
適切なメンテナンスを行うことが大切です。
新居の業者選びと同様に、
外構を任せる業者も慎重に選びたいですね。