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2015.01.08
2世帯住宅はお年寄り目線で
こんにちは! 愛知県名古屋市で自然素材にこだわり
住まう人と共に呼吸する家づくりをする
木造注文住宅専門、地域密着工務店の
サイトウホーム代表の斎藤浩司です。目線が変わると敷居が気になります。
私は建築というこの仕事をしてバリアフリーという
言葉をよく使います。改めてバリアフリーとはどんな意味の事を言うのでしょうか。
今回はこのバリアフリーについてお伝えしたいと思います。バリアフリー。この言語についてですが、まず、「バリア」
について。「バリア」とはジャマをするもの。
「フリー」ジャマがない状態。車椅子に乗っている人は階段を上がる事は難しいです。
でも、そこにあるのが階段ではなく
緩やかなスロープでしたら進む事が出来ると思います。このように不自由な方が安全に移動する事が出来る為
設備を整えたり、専用の道具を使用したりすることで
目の前のバリアを取り徐いていこう。これがバリアフリーの意味です。
私の体験談の中からお伝えしたい事があります。
随分前ですが足の靱帯を損傷し一時ですが
車椅子の生活をした事があります。どんなにバリアフリーという言葉だけが浸透していても
実際に車椅子で外を移動しないとその不便さが
伝わりません。地面が砂利だったり、ぬかるんでいる地面では車椅子の
タイヤは、はまり上手く前に進めません。バリアフリーのマークのあるトイレを見つけても
トイレの手前の通路に小さな段差がいくつかあり
トイレに辿り着くにも大変困難でした。そして、トイレに入ってもスイッチが遠かったり
して手が届かなく、どうしても高さばかりに気に取られ
奥行きには気が回らないのですね。私はこの仕事をしていて基準ばかり
OKではいけないと思います。実際に車椅子での生活をすると気づきが多いのです。
先程のバリアフリーの意味にプラスしないといけない事は「不自由な方の立場になって考える事。」
そうすると、もっと、もっと改善をしなければいけない事が
沢山見えてくると思うのです。一歩外に出れば不自由な環境ばかり。
せめて、日々暮らす住宅だけは
快適にしてあげたい。車から降りてアプローチを通り玄関を開ける。
この間の動作だけでも我が家では改善する箇所が
幾つかありました。2世帯住宅の3階建てとして我が家は建築しました。
同居について母親はまだまだ大丈夫との言葉を
聞きながら新築して10年以上過ぎました。この間のお正月に話し今年の3月からやっと同居する事
になりました。年齢も75歳。4人の孫に囲まれた母親をみて「あ~、おばあちゃんになったな~」
腰が弱くても辛うじて車椅子ではなくゆっくり歩くことは
出来ますが、今後の事を考えて家の中を車椅子で生活できるように
対応しないといけません。玄関に入るスロープや手摺の位置、スイッチの高さ。
生活のしやすい奥行きのない空間にしないといけませんね。
新築当時の私はまだまだ、勉強不足でした。1階を母親の暮しの場と思い、キッチン、洗面トイレ
お風呂と寝室、台所、納戸を設けましたが全て健常者としての仕様でした。
高齢の母親の生活を全く想定せず、これではいけません。
自己反省。
私のように後からリフォームという選択もありますが。
始めから同居する事が前提でしたら高齢者仕様にする事が優しいですよね。
高齢者仕様に始めからしていたらもっと、早く同居出来たかも
しれませんし、母親に無駄な気を使わせていたようで残念です。3月までに工事を完成させ、
2世帯住宅をお考えの方に私の実体験とし
優しいい真の提案ができると思います。