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2014.11.22
経年変化と経年劣化の違いとは
こんにちは! 名古屋市で自然素材にこだわり
住まう人と共に呼吸する家づくりをする木造注文住宅専門の
サイトウホーム代表の斎藤浩司です。無垢だからこそできる施し方
10年前の新築工事のご縁から4年前にもリフォーム工事を
させていただいたOB客様のお宅に先日お伺いしました。新築当時は3人の子供さんがわんぱく盛りの小学生でした。
床材選びの時、ご主人はご自分でオイルを塗り手入れをしたい。傷も何年か経てば味にもなるし、何よりも肌ざわりが違う
と無塗装のフローリングを希望されていました。しかし奥様はわんぱく盛りの
子供達がいるし、シミや傷などの付きにくいウレタン塗装を希望されていました。結果、毎日のお掃除は奥様の仕事という事からウレタン塗装のカバ桜に決定。
どうしても、シミなど気になる方はウレタン塗装を選ばれるのも良いでしょう。木の持っているぬくもりを味わうのなら木も呼吸できる
無塗装を私はお勧めします。メンテナンスはワックスがけのように自然塗料を塗ってあげればよいのです。
4年前のリフォーム工事ではお爺ちゃんが他界され、家族構成が変わりました。
お爺ちゃんのお部屋だった和室の部屋があるので畳の部屋は一部屋あればいいということになり
ここにあった畳の床から無垢カバ桜のフローリングの床へと4年前リフォームしました。もともと、LDKの中に畳があり、周りの床は無垢カバ桜のフローリング。
このフローリングの幅は9センチで厚みは15ミリありました。畳の厚みは58ミリあったので畳をめくると58ミリの段差ができます。
15ミリのフローリングを張ると43ミリの床下地を作れば段差はなくなります。リフォームで選んだ床材は同じく無垢のカバ桜。新築時は幅90ミリで無節のフローリングでした。
無節とはフローリングの表面に節の全く無く木目もや色合いがかなり揃った状態の物をいいます。ご主人は新築時のカバ桜を大変、気に入られたようでカバ桜をえらびました。
しかし、選んだのは節目柄、木目柄の強いタイプ。
理由は、カバ桜は好きなんだけど無節はあまりにも綺麗すぎて少し物足りなく感じたようです。
そこで柄の強いタイプと違いを強調したく75ミリを選びました。リフォーム完成当時はご覧のように違いがはっきりとしご主人もやりすぎたかな?と。
大丈夫です。時間と共に無垢のカバ桜は
飴色になり味わいが生れます。今となれば、その心配は御無用だったようです。
このリフォーム工事の時ここには、畳に合わせた化粧柱が一本ありました。
もともと、和をイメージした化粧柱でしたのでフローリングを張ったら
しっくりこなく柱を取ることなりました。当然床に穴があくのでこのように埋め木をしました。ここは大工さんもやりがいのある仕事。腕の見せ所でした。
埋め木とは、もともと柱を差す四角い穴(ほぞ穴)を新しく模様を形どり穴を掘ります。その形どった穴に隙間なく新しい別の木を埋めるのです。
このように埋め木をする時は、現在張ってあるフローリングとは対象的な色目の木を選ぶと良いですね。4年経った今、木も馴染み一段といい感じですね。
どうですか?可愛いくはないですか。うまく、ポイントとして映えますね。もし、このLDKの床が、合板フローリングだったら
張替えという 選択肢があったのかもしれません。まして、埋め木の選択肢はなかったと思います。
無垢だからこそ張替えず、できる施し方があるのです。合板フローリングと無垢のフローリングには大きな違いがあります。
合板フローリングは完成時に製品としてのピークを迎えるのに対して、
無垢フローリングは完成時がピークではありません。完成時が製品としてのスタートなのです。
合板フローリングは完成時よりどんどん経年劣化していきますが、
無垢フローリングは住まう人と共に味を出し、経年変化を楽しむ事ができるのです。サイトウホームは無垢材や自然素材にこだわり
住まう人と共に呼吸する家づくりを提案しています。